浄土真宗本願寺派 光寿山 正宣寺

法名・院号

法名・院号

法名

法名(ほうみょう)」とは、仏法(ぶっぽう)帰依(きえ)し、お釈迦さまの弟子となった者の名前です。本山(ほんざん)(本願寺)で帰敬式(ききょうしき)(おかみそり)を受式されますと、本願寺住職(ご門主(もんしゅ)さま)から「(しゃく)○○」という法名をいただきます。

亡くなった者の名前ではなく、念仏者として信に生きる者の名前ですから、できるだけ生きている時にいただきましょう。帰敬式を受式されていない方が亡くなられた場合は、葬儀(お葬式)の際に一般寺院等の住職が本願寺住職に代わって剃髪式(ていはつしき)を行い、法名を授与することができます。

浄土真宗では法名といい、戒名(かいみょう)とはいいません。戒名とは、受戒して厳格な戒律を守って修行する人びとにつけられる名です。戒律の1つも守ることのできないこの私たちを必ず救い、浄土へ迎えるという阿弥陀さまのはたらきを「法」と呼びます。ありのままの生活の中で「法」を聞き開き、その中に生きるのです。そのため、法名には「信士・信女・居士・大姉」等の修行生活の形態をあらわす位号はつけません。

法名は漢字2字とし、釋尊(しゃくそん)(お釈迦さま)の1字をいただいた「釋」の字を上に冠します。仏教が中国に伝わった当初、他の国から来た僧侶は「竺(インド)・安(パルティア)・支(月支/月氏)・康(康居)」のように出身地の姓を称し、国内で出家した僧侶は各自の師の姓を称していました。4世紀になり、道安(どうあん)が「仏教の師は釋尊であり、沙門(しゃもん)(仏教の出家修行者)は皆ひとしく釋をもって姓とすべし」と唱え、自ら「釋道安」と名乗りました。これにならって以降の仏弟子が「釋○○」と称するようになったといわれています。親鸞聖人(しんらんしょうにん)が著された『尊号真像銘文(そんごうしんぞうめいもん)』には「釋曇鸞法師」等とあり、聖人も自ら「愚禿釋親鸞」と名告られています。

現在、浄土真宗本願寺派では、1989年3月31日以前に得度(とくど)式(僧侶になるための儀式)または帰敬式を受式され、ご門主さまから「釋尼○○」の法名をいただいている方を除き、「釋尼○○」は用いません。性別に関わらず「釋○○」となります。

本山本願寺(京都・西本願寺)での帰敬式受式冥加金(みょうがきん)は、成人(18歳以上)10,000円、未成年5,000円です。受式日当日にご進納(しんのう)ください。

法名の内願(ないがん)(希望する法名をいただく)をご希望の場合は、受式希望日の2か月前までに所属寺院住職からの申請が必要となります。また、受式日当日に別途10,000円以上の内願懇志(こんし)を受式冥加金と併せてご進納ください。築地本願寺(東京)での受式をご希望の場合は、別途5,000円の築地本願寺懇志を受式冥加金と併せてご進納ください。

法名授与規程(宗門法規)

帰敬式について

当寺では、法名にかかる費用はいただいておりません。冥加金、懇志は全て本山等にご進納いただきます。

院号

院号(いんごう)」とは、「院」を最後に付ける称号です。「院」とは「垣根をめぐらせた大きな建物」を指す言葉で、もともとは天皇の退位後の住まいの呼び名でした。平安時代初期に嵯峨天皇が譲位し上皇となって出家した後、嵯峨院という寺院を造営し移り住み、自ら「嵯峨院」と称するようになります。

その後、各宗派で戒名や法名の上に院号を冠して用いることが一般化していきました。10世紀の終わり、藤原兼家(ふじわらのかねいえ)が天皇・皇族以外で初めて「法興院」を称しています。天台宗においても、円仁(えんにん)が「前唐院」、安然(あんねん)が「五大院」等と称し、寺院に住む僧侶を院号で呼ぶ風習が起こりました。本願寺では、蓮如(れんにょ)上人が「信証院」と号されたことに始まるとされています。

現在、浄土真宗本願寺派では、以下の基準で、宗門の護持発展に貢献(こうけん)された方、または、宗門もしくは社会に対する功労が顕著であると認められた方に、「○○院」という院号が宗門(浄土真宗本願寺派総局)より授与されます。

  • 在任年数が20年を超えた住職または坊守
  • 寺院の責任役員を通算12年(3期)以上経歴された方
  • 寺院の門徒総代を通算20年(5期)以上経歴された方
  • 宗門(所属寺院を含む)の護持発展に貢献された方(僧侶、本願寺総代・参与等)が亡くなられた場合
  • 宗門および本山に永代経(えいたいきょう)懇志をご進納された場合(門徒講懇志、宗門総合振興計画推進懇志、親鸞聖人750回大遠忌懇志および諸懇志200,000円以上の永代経扱として授与)
  • その他宗門より認められた場合

院号授与規程(宗門法規)

「院号」について(ご案内)

永代経懇志について

永代経懇志とは、み教えが永代経対象者(故人または懇志進納者本人等)をご縁に、本願寺、大谷本廟において永代にわたって伝えられていくことを願うことから、ご進納いただく懇志であります。

本願寺懇志の進納について

浄土真宗本願寺派では、一般寺院・僧侶が院号を交付することはできません。院号を内願する場合も、住職が総局へ申請し、宗門より授与いただきます。

永代経懇志につきましては、所定の申請手続きが必要となりますので、お問い合わせください。なお、当寺での宗門総合振興計画推進懇志および親鸞聖人750回大遠忌懇志の受付は終了いたしました。

当寺では、院号にかかる費用はいただいておりません。懇志は全て宗門および本山にご進納いただきます。ただし、進納額の最大15%が宗門より所属寺院(申込書に記入した寺院)へ寺院教化助成費として交付されます。